年越し遠征:冬の燕岳(弐):合戦小屋まで

2013年1月1日(火)元旦 曇りのち雪

8:12 中房温泉登山口→8:48 第一ベンチ→9:23 第二ベンチ→10:00 第三ベンチ→10:44 富士見ベンチ→11:29 合戦小屋→13:12 燕山荘

登山口すぐの雪景色

登り始めてすぐに雪景色に目を惹かれました

しっかり寝て、5時半起床…が、ちょっと寝起きダラダラ… _|\○_
今日は中房温泉登山口から燕山荘までの標高差1,260mの日本三大急登の合戦尾根の登りです。
だから、朝はしっかり食べておかないと途中でというか、早いうちにエネルギー切れになっちゃいます! てなわけで、昨夜仕込んでたちらし寿司を2つにわけて、桜でんぶとのり、それから、ADくんがお歳暮にもらったらしい高級な鯛のお吸い物orカニ味噌汁と一緒にいただきました♪

ちらし寿司

元旦の朝ご飯のちらし寿司・・桜でんぶたっぷりと

行動食用には、昨日も途中食べたけど、今回冬遠征用に焼いたビスコッティ…冬仕様ということで蜂蜜とショウガパウダー入り…があるので、なんとか1,260mは行けそうかな?
食事後、遠征後初の珈琲タイム(珈琲セットは妥協できなかったので持ってきた)を楽しんでから、テント撤収…ポールはボクのザックに、あとADくんのザックに入りそうにないのはちょいちょいボクのザックに入れて、パッキング完了後、中房温泉でトイレを済ませ、登山口より初の12本爪アイゼン…Grivel エアーテック ニューマチック…を装着して、燕山荘に向けて登り始めました♪

中房温泉登山口

標高1,462m 中房温泉登山口

冬季登山口のトイレ

冬季登山口のトイレは裏手にあります

※ちなみに、トイレは中房温泉旅館側に水洗の綺麗なトイレがありますが、登山口にあるトイレの裏っ側にも冬季用のトイレがあります。 登山口のトイレは臭いますが(^_^;

登山口からしばらくは、温泉の地熱があるせいか、積雪はそれほどなくてアイゼン装着は早かったか?と思ったんだけど、それもちょっとの間だけで、すぐに雪いっぱいの登路へと変わったのでした( ´ω`)
最初の急でつづらに登るのは、慣らし登りにはむかない気がする(^_^; 夏にここを登ったときは、この最初の登りに支えて渋滞してたもんですが、今日は元旦のせいか、上りの登山者も少なくてのんびりマイペースに登れます♪

雪景色の中にて♪

燕山荘に向けてマイペースで登っています

気温は登山口でマイナス7℃…登り始めから上下レインウェアを着用しての登りですが、すでに暑くて最初の第一ベンチでザックをおろしてクールダウンです(^_^;

第一ベンチ

8:48 暑くて第一ベンチで早くも休憩:水場は第一ベンチまでです

昨年夏はこの第一ベンチはかなりごった返してたので第二ベンチまでノンストップで登ったんですが、絞れるくらい汗だくになったから、冬でもやっぱり暑いです(^_^; レインウェアの下はかなり薄着なんですけどねー(^_^; ほかの方々もやっぱり最初っからの急登に暑くてクールダウンしているようでした(^^ゞ
第一ベンチのベンチはまだ雪に埋もれてはいなかったけど、30日に雨だったからかもしれないなぁとか思いつつ、再びザックを背負って登ります。
次の第二ベンチからは雪に埋もれてベンチの姿は見れず…ここでかなりの人が休憩していたので、ここではノンストップで第三ベンチへと向かいます。

第二ベンチ

9:23 第二ベンチ・・ピッケルは他の方のです(^_^;

高度を上げるごとに増える積雪量…登路は雪で斜めなので、アイゼンの爪をかまして一歩一歩登ります。 失敗したなーと思ったのは、雪が多いだろうとストックにスノーバスケットを装着していたのですが、雪が思った以上に硬くて、刺さらずにイマイチ登りづらい(^_^; スノーバスケットは外してた方が良かったかも(^_^;
そんな感じで登って、結構汗だくになりながらも第三ベンチ到着…ザックを背負ったままちょい休憩して、次は富士見ベンチへ向かいます。

第三ベンチ

10:00 第三ベンチ

第三ベンチを過ぎた辺りから空腹感が増してきて、とにかく富士見ベンチまで行って行動食を食べなきゃです。 プラス水分もしっかり摂らないとです!
第三ベンチから45分くらいかかって富士見ベンチに到着。 もうこの辺りになると距離標識は埋もれています(^_^;

富士見ベンチ

10:44 富士見ベンチ・・ギリギリ距離表示が見えてます

ちょいと上って、ザックをおろし行動食用に購入したパンとテント内で沸かしたお湯を摂る‥が、ここで二人ともミスをしてしまったのである(ーー;;) 登りでかなり暑く温まっていたので、ボクは素手、ADくんは薄いグローブ一枚で休憩をしていたのですが、氷点下12℃の中、少し風が当たる場所だったので、休憩を終えた頃にはすっかり冷え切ってて、指先が痛いほどになっていたんです(@@;;;; 次の合戦小屋まで登り始めた頃には手の指先が冷たくて痛くて・・ただ、ボクは足の指先はインナーにファイントラックのフラッドラッシュスキンメッシュ・ソックスを履いていたおかげか、汗かいているにもかかわらずその心配はなかったのですが、ADくんは足まで冷え切ってしまってたようです(@@;;;; そんな状態で再び登り始めたけど、なかなか温まらない( ̄□ ̄;) でも、ボクは合戦小屋に着く前には再び暑いほどに温まっていましたが(^^ゞ

合戦小屋手前

合戦小屋手前の登山道は樹林帯が切れています

休憩は風の当たらない場所ですること、素手は厳禁!!(まー素手になる人はそんなに居ないと思いますが(^_^;)

合戦小屋

11:29 合戦小屋到着

ADくんも手は温まったみたいですが、足は相変わらずのようでした(^_^;

合戦小屋の標識

合戦小屋の標識は木の傍であるせいか埋もれてなかったです

夏の合戦小屋

無積雪期の合戦小屋入口の距離標識はこんな感じです

合戦小屋でわーい♪

アイゼンが見えるようにと思ったらこのポーズになりましたw

【年越し遠征:冬の燕岳(参):燕山荘へ】に続く

年越し遠征:冬の燕岳(壱):中房温泉まで

2012年12月31日(月) 曇りのち雪

9:35宮城ゲート → 11:55力水(残り6.0km) → 14:11中房温泉登山口

宮城ゲート前

宮城ゲート前:スタートでテンション上がってますw

深夜まで降り続いてた雨でしたが、朝になると雪に変わっていました。
夜明け前から車が駐車場に入って来ては出発される方々…こんなに早くに出発ってことは、一気に燕山荘まで登るんでしょうかねぇ?

外気温は氷点下ギリギリではあるものの、ぬかるんだ簡易トイレ前は更に難易度増しててやっぱり長靴が…絶対必要なくらいでした( ̄□ ̄|||
そんな状態に宮城ゲート前まで来るバスがスタックして身動きできない状態になってました( ̄□ ̄|||
奥の方はギッシリ停められているから、このバスが出ない限り、駐車場から出れないことに…まだ早い時間だったから、そんなに早くに下ってくる人は居ないから大丈夫そうですけど、バスの運ちゃんもこんなことになるとは想定外だったんだろうなぁ(^_^;

宮城ゲート臨時駐車場

宮城ゲート臨時駐車場はほぼ満車状態でした

ま、ともかく、AD号の中でのんびり朝ご飯をして、最終パッキングをして、午前9時半前に出発。
今日は、中房温泉でテン泊に、ADくんのエアライズ3ひとつなので、ボクはテントなしで結構余裕でしたが、ADくんのザックは許容量をはるかに超えた120%くらいでパンパン( ̄□ ̄|||
それに、冬のギア関連が多く、重さもかなりありそうな‥( ̄□ ̄|||
とにかく、今日、食材を消費して空間と重量を減らさないとだめなようです(^_^;

宮城ゲートで登山届けを記入‥昨日時間はたっぷりあったのに、登山届けを書いて提出しておけばよかったとか思いながらも、記入後、宮城ゲート前の登山BOXに入れて、いざ中房温泉までの約13kmの車道歩きスタートです!

昨日一日降り続いた雨でしたが、車道の雪は融けることなく残っています。

雪の車道歩き

雪の車道歩き

九州の平地ならば、あれだけの雨が降れば全てなくなっているところですが、29日に松本市内で20cmの積雪があったってことだから、この辺だとさらに多くの積雪があったはずで、雪質も違うのは雨で全て融けるってことはなかったようです。
そんな雪の車道歩きに、ADくんは4本爪の簡易アイゼンを持ってきてて装着して歩きなので、滑る心配はなかったのですが、僕は出掛けに悩んで結局置いてきたことに後悔する( ̄□ ̄|||
ま、ま、普段雪のくじゅうでもほとんどアイゼンしないし、上り坂なので特に問題なく歩けるだろうとスタート‥でも、やっぱりアイスになってる箇所はちょいと慎重に歩かないと危ないです( ̄□ ̄|||

有明山表参道入口分岐

11:00 右は有明山表参道入口

車道にはところどころに中房温泉までの残距離表示があるんですが、約13kmがどれくらいで歩けるのか? といっても、今日は中房温泉までなので、それほど急ぎ歩きする必要もないので、ほんとのんびり歩きです( ´ω`)

氷柱

染み出す水でツララが巨大

観音峠

11:40 残り6.8km 観音峠

芳男地蔵菩薩

観音峠芳男地蔵菩薩:頭痛が治るそうです

が、車道歩きはそれほど変化のあるわけでもなくだんだんとキツくなってくるんですよねー(^_^;

力水

11:55 残り6.0km 力水。左側に水が出ています

力水を過ぎた辺りから、下山する方々とのすれ違いも増えてきて、その後除雪車まで下ってきたり、スノボで下ってくる人まで・・(^_^;
そのスノボの人が「この先もこんな感じですかー?」と、訊いておきながらも答える間もなく止まらずに通過するものだから、どうしようもない(^_^;
すぐ先にトンネルがあるんだけど、ちゃんと直前で止まったかな?(^_^;

スノボの男性

前からスノボの男性が!

スノボの男性

答える前に通り過ぎるスノボの男性(^-^;

残り2.0km地点

12:17 残り2.0km地点のカーブミラー

だんだんキツイと感じながらも、橋の欄干にトンガリ帽子上に積もった雪にストックで穴ほがしたり、カーブで2箇所できてたショートカットを歩いてラッキーとか思ったりして、下り箇所にギアーを落としてな看板があるんだけど、「ア」が子音の「ァ」だったので「ギャーを落として」ってのにウケたりして楽しみつつも、なんとか残りの距離を減らして、9月に宿泊した有明荘前(冬季休業)に着いたときはあと少しだ!!って思って(といっても、ADくんは初ですが‥)、あと少しの上りをがんばり、ようやく中房温泉登山口に到着!

有明荘前

13:50 冬季休業中の有明荘前。雪いっぱいです。

中房温泉登山口駐車場入口

残り0.5km:中房温泉登山口駐車場入口

中房温泉、バス・タクシーの駐車場

14:08 今日のゴール:中房温泉到着!

テント受付は夏季は登山者進入禁止の橋を渡って、中房温泉の旅館でテン場の受付を済ませ(1回1人500円)、ビール350ml450円を購入して、登山口前のテン場へと戻り、幕営開始。 ちょうど、雪が止んでくれてたので、よかったけど風は強かったね(^_^;

中房温泉

標高1,462mの中房温泉

でも、温泉の地熱で積雪しないテン場は雪かきする必要もないのがよかった♪ ちょうど張り終えたくらいから、雪が降り出してとっとと荷物をテント内に入れてやっと一息つけました( ´ω`)
でも、とっととお昼を食べないとすでに時間は午後3時・・旅館前の水場に水汲みに行って、それぞれでラーメンを作る。 テント内で2つバーナーを点けると一気に暖まります(。・∀・。)♪

味噌ラーメン

お昼は味噌ラーメン♪

遅いお昼ラーメンにビールを済ませて、天気が天気なのですることもなく、ゴロゴロしてウトウトw
暖房にガソリンバーナーが点いたままなので、暖かくてほろ酔いで眠くなります(--)昨夜はたっぷり寝たんですけどねーw
ちょっと、お腹がこなれた頃、早いながらも、もう夕食の鍋しちゃう?ってことで、夕食の準備です(^_^;
の前に、明日の朝ご飯用のちらし寿司の仕込みを‥アルファ米の白米2食用を作って、ちらし寿司の素を混ぜ混ぜしたら仕込み完了!
これで、明日の朝ご飯は大丈夫です♪
それから、鍋の準備。 いつものあごだしに、鶏もも肉、野菜、ちくわ、シメジ(ぶなしめじではない)、おっきいしめじ(小さいエリンギ並みにでかい)とうとうの、具材に年越しようにそば麺を入れて、完食! よく食べました( ´ω`)

おっきいしめじ入りの年越しそば

年越しそばです♪

食べたら特にすることもないので、明日に備えてとっとと寝ることにしました(^_^;
寝る前に燕岳の天気予報を確認したら、元日は晴れ予報だったのが、曇りに( ̄□ ̄||| でも、2日が晴れ予報だから丸っと1日滞在してる時に晴れならいいぞーー!!ってことでオヤスミなさいです(--)ノ
時折、強風が吹きつけるけども、それほどテントを揺らすこともなく熟睡したのでした…
途中、トイレに目が覚めて、テントに戻ったらちょうどカウントダウン1分前!! 年が変わる瞬間に起きたことは奇跡です!! 2013年1月1日0:00! あけましておめでとう!って言って、再び眠りに落ちたのでした(_д_)。o0○
気温が高めなのか、地熱の床暖房効果なのかテント内は氷点下になることなく暖かく寝れたのでした♪

【年越し遠征:冬の燕岳(弐):合戦小屋まで】に続く